2013年4月17日水曜日

ファイナルカット Pro X オーディオ補正

今回は、Final Cut Pro Xを操作する上で、オーディオ関係について最低限度知っておかなければならない事を教えていただいたので、2回に分けて記述します。
今回は、右上のインスペクタ画面上での操作についてです。

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1.操作したいクリップをタイムライン上で選択します。



2.画面右上のインスペクタ画面をチェックします。上から順に、【エフェクト】【ボリュームとパン】【オーディオ補正】【チャンネル構成】が並びます。操作する順番としては、【チャンネル構成】【オーディオ補正】【ボリュームとパン】の順になります。



3.現在では、チャンネルが【ステレオ】と表示されていますが、【▼】をクリックする事により、変更する事ができます。また、曲名の左の【▶】をクリックすると、波形が展開されます。ここで再生することも可能です。




4.チャンネルを【デュアルモノラル】に切り替えると、波形が2つ表示されます。音に関して全くの初心者ですので、ここでは教えていただいた事をそのまま記述致します。

「通常の収録はガンマイクなどを使用し、モノラルで入力するが、入力したものに右/左の役割を与え、チャンネルを2系統にしたものが、デュアルモノラルである。例えば3本のマイクを使用し、カメラに音を取り込む。3本の音のファイルが作られ(マルチチャンネル)、それぞれのファイルに右/左の役割を持たせたものがデュアルモノラルである。これには、収録時のカメラ側の設定が必要。」



【デュアルモノラル】を実際に使用する場面としては、モノラル1と2のどちらかに、致命的なノイズが見つかった場合、どちらか一方をOFFにしてしまうということもあるようです。しかし、デメリットとしては、音質が変化してしまうとの事です。そして音の大きさは、半分になります。




5.【リバース・ステレオ】は、右左の切り替えです。「コンサートのステージを客席側からみた場合、右にあるバイオリンは右から聞こえる。一方から演奏する側からすれば、バイオリンは左から聞こえる事になる」との例えを教えていただきました。



6.次に操作するのは、オーディオ補正【イコライゼーション】です。Final Cut Pro Xを操作する人が、最低限度知らねばならない箇所として、教えていただきました。

【オーディオ解析:未解析】の右の矢印をクリックすると、Final Cut Pro Xが自動でオーディオを解析し、補正の箇所を示してくれます。補正の画面が表示され、この音楽では、【背景ノイズの除去】にマークがついています。




【イコライゼーション】の右側をクリックすると、【フラット】から【高域軽減】まで様々な補正のプリセットを選択し、調整する事ができます。【フラット】を選択し、右側のマークをクリックすると、グラフィックイコライザの画面が現れます。



この画面の見方は、右側が高い音を、左側が低い音を表し、上にいくと音が大きくなり、下にいくと音が小さくなります。【10バンド】は調整が10項目あることを示し、【30バンド】はより細かい30項目の調整が可能です。




 7.【フラット】以外のプリセットとしては、

【ボイスエンハンス】
声の強調(人の声の中心の音量を上げる)

【ミュージック強調】
音楽の強調

【ラウドネス】
全体の音量を上げる(ピンポイントでの調整が可能)

【オーディオ解析】からの画面に表示される【ラウドネス】では、全体の音量を無理矢理上げるのに対して、イコライゼーションのラウドネスは、ピンポイントでの調整が可能です。


【ハムノイズリダクション】
電圧の高い機械(エアコン・コンプレッサーなど)や、発電機やコンセント、照明などの電源からくるノイズの調整です(屋外でのバッテリーを使用した収録は問題なし)。【オーディオ解析】における【ハムの除去】と同様の機能です。


【低域増強】

【低域軽減】

【高域増強】

【高域軽減】


頻繁に使う機能としては、【ボイスエンハンス】と【ミュージック強調】です。
人が話すときに、BGMや音楽の音量を下げ、声を聞きやすくすることができます。
これについては、次回の記事、エフェクトからの調整にて詳しく記述します。


7.イコライザーの調整を行った後、ボリュームの調整を行います。

パンモードに関しては、教えていただいた内容をそのまま記述します。
「通常、YouTubeなどで再生する場合には使用せず、ホームシアター(5.1サラウンド)や劇場用(7.1サラウンド)の再生機器にて、DVDやブルーレイを再生するときのために調整する。6台のスピーカー(重低音専用1台を含む)で再生する6本の音声ファイルを調整するための機能。」


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次の記事では、エフェクトを使用した調整について、実際の補正を通じて記述します。
ありがとうございました。