2013年5月11日土曜日

ファイナルカット Pro X:手ぶれ補正/ローリングシャッター

 手ぶれ、ローリングシャッター、またはその両方を修正することによって、ぶれのある素材をスムーズにすることができます。

Final Cut Pro Xの手ぶれ補正機能は、ビデオカメラの動きを減らして、ぶれのある部分をよりスムーズに再生できるようにします。クリップの手ぶれ補正はいつでもオフにすることができ、録画した元の状態で再生できます。

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1.タイムライン上のクリップを選択します。

(これらの操作は、選択範囲ではなく、選択したクリップ全体に対して作用します。最も速く、最も品質の高い結果を得るためには、タイムラインでブレードツールを使用し、クリップをカットすることによって、問題のある部分を分離します。その後、補正の必要なビデオ素材のみに、補正を適用します。)


2.右上のインスペクタ画面から、ビデオタブをクリックします。


3.ぶれを減らすには、「手ぶれ補正」のチェックボックスを選択します。
ローリングシャッターによる歪みを減らすには、「ローリングシャッター」のチェックボックスを選択します。選択すると、そのチェックボックスは青色になります。




4.修正を表示するには、タイムライン内のクリップを再生します。

クリップの手ぶれまたはローリングシャッターの補正をオフにする場合は、チェックボックスの選択を解除します。


5.手ぶれ補正の設定、またはローリングシャッターの量を調整することができます。

手ぶれ補正機能によって、適用する補正の量を調整できます。
手ぶれ補正は2つの段階に分かれます。


  • Final Cut Pro Xでは、クリップに手ぶれ補正機能を適用すると、連続するフレームのピクセルが解析され、カメラの動きの方向が特定されます。
  • Final Cut Pro Xでは、再生時およびレンダリング時に、この動きの解析データを使用して、カメラの移動を補正する変形エフェクトが各フレームに適用されます。



3つの独立した手ぶれ補正パラメータスライダを使用して、ショットの手ぶれ補正を制御します。クリップに手ぶれ補正を適用する場合、デフォルトでは3つのパラメータがすべて2.5の平均値に設定されます。各パラメータは0.0から5.0までの値に設定できます。値を0.0にするとそのパラメータがOFFになり、5.5にすると最大限の補正が適用されます。各パラメータを高い値に設定するほど、その軸でのカメラの動きが補正されます。



上の図は、補正の模式図です。
左から順に、【変換】【回転】【調整】となります。


  • ショットの上下・左右移動(X軸およびY軸)を調整するには、【変換】スライダをドラッグします。
  • イメージの中心点を中心とする回転を調整するには、【回転】スライダをドラッグします。
  • カメラまたはレンズの前後への移動(Z軸)を調整するには、【調整】スライダをドラッグします。


例えば、横、縦、および回転方向のぶれを取り除きたい場合は、【変換】と【回転】のパラメータの値を0より大きく設定します。


ローリングシャッターについても同様に、
【なし】〜【最高】の間で設定することができます。

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クリップの動きが大きすぎる場合、クリップに手ぶれ補正を適用すると、ビデオの端に黒いバーが表示されることがあります。黒いバーが表示されないようにするには、以下の操作を行います。


  • 【変換】【回転】【調整】のパラメータ値を小さくします。
  • タイムラインでクリップをカットまたはトリムして、最もぶれの多い部分を削除します。(ぶれの多すぎる部分は、タイムラインインデックス【⌘+Shift+2】のタグパネルで探すことができます。個々の、ぶれが多いタグをクリックして、対応する範囲を選択します。)




  • 手ぶれ補正を適用したビデオの端をクロップして黒いバーを削除します。

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正常なクリップ(ほとんど手ぶれのないクリップ)に使用すると、逆に乱れてしまうことがあるため、補正効果の確認を必ず行わなければならないということでした。

また、以前のバージョンでは、クリップを読み込む際に「手ぶれとローリングシャッターを解析」というオプションを、読み込み時にあらかじめ選択することができましたが、Final Cut Pro Xからは廃止され、読み込んだ後で個々のクリップに適用するよう変更された、とのことです。

ありがとうございました。